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アンドロイドの便利な機能の一つに位置情報があります。地図で自分の位置を表示したり、周辺施設のグルメが探せたり、とっても便利ですよね。
でも一方で、位置情報にまつわる誤解やトラブルも多いもの。
今回は、アンドロイドの位置情報との正しい付き合い方について学習しましょう。
アンドロイドの位置情報についての基本知識のほか、セキュリティについての注意点や、位置情報の精度を上げるコツ等について解説していきます。
位置情報のオン/オフの切り替え
まず、位置情報のオン/オフを行う基本的な動作について確認しましょう。
一番簡単な方法としては、画面上部からスワイプし、クイック設定パネルを表示します。
大抵はその中に位置情報のアイコンがあるので、ここから切り替えることができます。
あるいは、設定⇒位置情報 と進み、「位置情報の使用」によっても切り替えが可能です。
どちらも簡単ですね。
アンドロイドが位置情報を把握する仕組み
続いて、アンドロイドが位置情報を把握する仕組みについて解説しましょう。
少し込み入った話になりますので、特に興味の無い方は次の「位置情報とセキュリティ」まで飛ばしてください。
現在地球の周りには、約30個のGPS衛星が周回しています。このGPS衛星からは、自分の位置と時間を知らせる電波が常に発信され続けています。
私たちのスマートフォンは、この信号を受け取り、発信時刻と受信時刻の差からGPS衛星までの距離を計算します。
複数のGPS信号に対して同時にこれを行い、衛星からの距離が重なり合うところを自身の位置として把握している、というわけです。
日本版GPSとよばれる「みちびき」の本格運用がスタートました。
これは日本上空を重点的に飛行しているので、さらに精度よく位置を把握できるようになって、
例えば、自動車の自動運転の技術にも応用されているんですよ。
Wi-fi, bluetoothによる位置情報の補強
GPSには明確な弱点があります。特に屋内や高い建物の回りは大の苦手です。大気圏外から通信を行うため、建築物に邪魔されてしまいます。
そこでスマホは、Wi-fiやbluetoothといった各種無線通信の情報も活用します。
先ほどのGPSと同様、電波の強さや到達時間から各種アクセスポイントまでの距離を算出。複数の位置ポイントの情報を重ね合わせることで、正確な位置を求めているのです。
位置情報とセキュリティ
位置情報でまず気になるのは、セキュリティではないでしょうか。知らないうちに自宅や居場所が知られてしまったら、と心配になる方もいるのでは。
実は、過度に心配する必要はありません。
よくある誤解として、位置情報をオンにしているだけで見知らぬ第三者に位置情報がばれる、みたいなことはまずありえません。
とはいえ、思わぬうちに情報を漏らしてしまわないよう、いくつか注意しなくてはならないことはあります。
撮影した写真の位置情報に注意
今やカメラはスマホになくてはならない機能です。実はこのスマホでとった写真には、位置情報が盛り込まれているってご存じてでしたか?
どこで撮影した写真か後からでも確認できるなど、便利な機能であることは間違いありません。
ですが、こういった写真をGoogle フォトのアルバムで共有したり、メールで送信する場合は注意が必要です。
位置情報がそのまま相手方に渡ってしまうため、自宅などが特定される可能性があります。
設定を変更する方法は機種によって異なりますが、基本的にはカメラを起動した後、設定ボタンから変更します。
例えば、AQUOS sense3では、
カメラを起動⇒設定⇒共通⇒位置情報付加
の項目で設定を変更できます。
ライン、snsへの投稿は?
一方で、位置情報の埋め込まれた写真をライン、twitter、facebookなどに投稿することは問題ありません。
というのも、今日、ほとんどのアプリまたはサイトでは、投稿された写真の位置情報を自動で削除する機能があるからです。
とはいえ、投稿された写真の「内容」(窓に映った景色など)から自宅の位置が割り出されたり、あるいは旅行先からSNSに投稿することで、自宅の不在が判明し空き巣に入られたりする事件なども発生しています。
アンドロイドの機能とは直接関係はありませんが、これを読んでくださっている皆さんには、是非SNSとの付き合い方には気を付けていただきたいと思います。
位置情報のアクセスを求めるアプリに注意
アプリの中には、位置情報へのアクセスを求めてくるアプリがあります。その内訳はカメラアプリ、見守りアプリ、ゲームアプリ等多岐にわたります。
しかし、各種アプリに位置情報のアクセス権限を付与する際は慎重になってください。本来必要でない情報を抜き取り、不正に送信するものがないとも言い切れません。
アプリに権限を付与する際には、最低限、次のことに注意するべきでしょう。
- Google Playからダウンロードしたアプリか(大前提)
- アプリの提供元は信用できる相手か
- そのアプリを活用するのに、本当に位置情報が必要か
位置情報へのアクセス権限を変更するには
位置情報へのアクセス権限は、後からでも確認・変更することができます。
設定⇒位置情報⇒アプリの権限
から、現在アクセス権限を付与したアプリ一覧を確認できます。
一度内容を確認してみることをお勧めします。
そして、位置情報の必要のないアプリについては権限を変更してください。
位置情報の精度を上げる方法
スマホは位置情報を通じて多くのサービスを提供してくれます。なので、その位置情報が正しくないと困っちゃいますよね。
ここでは、位置情報の精度をあげる方法をみていきましょう。
位置情報のオン/オフを切り替えてみる
位置情報を一旦オフにし、改めてオンにし直すだけでも、精度が向上する場合があります。
位置情報を一旦白紙にして、改めて情報を取りに行くことで、最新の状況が反映される場合があるのです。
先ほどお伝えしたオン/オフの切り替え方法を参考にやってみてください。
スマホの設定を見直す
位置情報の入り切りで改善しない場合、スマホ側の設定で、Wi-fiやbluetoothからの情報を遮断してしまっている可能性があります。
設定を見直してみましょう。
位置情報でWi-fiやbluetoothを活用するための設定は、普段とは異なる場所に隠れています。
まずは、
設定⇒位置情報⇒詳細設定⇒wifiのスキャンとbluetoothのスキャン
を選択し、二つあるタグがどちらもオンになっていることを確認してください。
続いて、同じく
詳細設定⇒Google位置情報の精度
を選択し、タグをオンにします。
これらの設定は初期設定ではオンになっていますが、一応確認してみるとよいでしょう。
例えインターネットや機器接続のためのWi-fiやbluetoothをオフにしたとしても、
位置情報のための接続は継続します。
オフにした方が精度が向上する?
ここまでの説明とは逆に、wifiやbluetoothからの情報を遮断した方が正確な位置を割り出せるケースも存在します。
それは、参照してるアクセスポイントの中に、登録位置のおかしいものが含まれている場合。どうにも位置情報が改善されそうな見込みが無い場合は、あえて設定をオフにしてみることも試してください。
スマホを8の字に動かしてみる
例えば、地図アプリを開きながら移動している場合。
自身が動いている方向と位置情報の動く方向がバラバラになってしまい、しまいには自分がどっちを向いているのかわからなくなったことはありませんか?
これは、スマホに内蔵されたコンパスの向きが狂うことで発生します。
GPSとコンパスの示す移動方向とがずれているために、あなたと同様、スマホも混乱してしまっているのです。
そんなときの古典的な改善方法として、スマホを8の字に大きく動かすことで、改善される場合があります。
これは、スマホをいろんな向きに動かすことで、ずれてしまったコンパスの向きを補正しているのです。
道に迷ってしまい、スマホもどうにもあてにならない場合など、試してみてください。
引用:Google Mapヘルプ 現在地を正確に検出、表示する より
高い建物から離れる
Wi-fiやbluetoothの助けを借りるとはいえ、やっぱり位置情報は屋内や高い建物の周りが苦手です。
そのため、屋内であればまず外に出てみる、そして障害物のない広いところに出てみる、ということを試してみてください。
(閑話休題)新技術で、都会の位置情報が改善される?
とはいえ、都会の高層ビル街では、たとえ外に出ることができたとしても、「広いところ」なんて難しいですよね。
実はGoogleの新技術により、そういった場所でも正確な位置情報を割り出せるようになるのだそうです。
その方法は、高層ビル街の巨大な3Dマップを作成し、これによって位置情報の補正を行うというもの。
歩きながらデバイスの GPS を使うと、Android の Activity Recognition API が今歩行していることを認識します。さらに、3,850 以上の都市のいずれかにいる場合、その都市の 3D モデルのタイルがダウンロードされ、スマートフォンにキャッシュされます。キャッシュのサイズは約 20 MB で、写真 6 枚程度の大きさです。
引用: android developers japan 都市部でアプリの GPS 精度を向上する方法 より
何とも大胆な発想ですよね。
下の写真は、実際の位置情報の改善事例。赤線が補正前、水色線が補正後です。
改善前は歩行者がフラフラと歩道と車道を行ったり来たりしているのに対し、改善後はきちんと歩道を歩くように補正されています。
引用: android developers japan 都市部でアプリの GPS 精度を向上する方法 より
これらの新技術は、Google製スマートフォンであるPixel 5 と Pixel 4a(5G) では先行リリース済み。
その他のスマホでも、今年初頭には活用できる予定(android8.0以降)だそうです。楽しみですね。
時計を正確な時刻に合わせる
GPSや各種アクセスポイントからの距離の算出には、電波の発信時刻から受信時刻までの時間差が使われます。ということは、スマホ側の時計が狂っていると、位置情報にも狂いが出るということです。
基本的にスマホの時計は、インターネットで自動で調節してくれているのですが、この機能が何らかのトラブルでうまく働いていない可能性はあります。
そういった場合には、
設定⇒システム⇒日付と時刻⇒ネットワークの時刻を使用する
を一旦オフにし、再度オンに入れ直してみましょう。
スマホを再起動してみる
色々な試しても位置精度が向上しない場合、一旦スマホを再起動してみましょう。
再起動により、スマホの色々なおかしな症状がリセットされ、位置情報が改善される場合があります。
スマホの再起動を行うには、スマホの左側に出っ張っている電源ボタンを長押しし、表示されたメニューの中から「再起動」を選択してください。
新しいスマホに買い換える
何をやっても位置情報が改善されず、かつそれで仕事や生活に支障を来している場合、思いきって新しいスマホに買い換えるというのも一つの方法です。
基本的に、新しいスマホのほうが演算能力も受信アンテナも改善されており、正確な位置情報を計算しやすくなっています。もちろん、一概には言えませんが。
また、上の高層ビル街の事例で見たような最新技術も、古いバージョンのアンドロイドには適用されていない場合があります。
まとめ
- 位置情報を普通に使用しているだけで悪用されることはありません
- 不必要なアプリに権限を付与していないか気を付けましょう
- 位置精度が悪い場合、位置情報のオンオフを切り替える、設定を見直す、再起動するなどの方法があります
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
位置情報の精度が低い場合について、Wi-fiの整備されていない地下鉄構内などでは、今回紹介した方法を試してもどうしても限界はありますよね。
そんな時は身も蓋もないですが「諦めて別の方法を探す」というのも手なのかな、と思いました。
案内板を探してみる、周辺の施設をGoogleMapの地図と照らし合わせてみるなど、位置情報以外の方法でも自分の場所を把握することは可能です。
意外とそのほうが、早く解決するかもしれません。
スマートフォンは便利な道具ですが、道具に頼りすぎると、かえって遠回りをしてしまうかもしれませんね。この記事を書きながら、そんなことを考えました。