iPhone12/iPhone13シリーズは、全てのモデルが5Gに対応しています。そもそも5Gとはいったいどういうものなのでしょうか。そして、5Gでは何ができるようになっていくのでしょうか。
今回は、iPhone12シリーズから始まった次世代移動通信システム「5G」について、気になる情報をまとめました。
「5G」とは
「5G(ファイブジー/ゴジー)」とは、第5世代の次世代移動通信システムで、「5th Generation」の略称です。
携帯電話などの通信規格が、第5世代目であるということを指しています。これまで私たちが馴染んでいた「4G」は第4世代にあたり、1世代前の技術です。
2012年ごろ、3Gから4Gへの変化によってデータ通信の速度の上がり様を実感した人も多いのではないでしょうか。とはいえ動画の視聴など、大容量の通信速度に満足感を得られなかった人もいたはずです。
5Gの特徴
5Gは4Gと比較すると、以下の点で優れているといわれています。
- 超高速通信・大容量
- 超低遅延
- 多数同時接続可能
超高速通信・大容量
5Gは超高速通信であり、容量もこれまでと比べて大容量になります。今までよりも速く、より多くの情報量を交わすことができるようになるのです。
通信速度は、従来の4Gでは最大1Gbpsだったものが、5Gでは20倍の20Gbpsまで拡張されます。
Gbpsとは、通信速度を示す単位のことで1秒あたり何ギガのデータを送ることができるかを示しています。つまり、これまで1秒あたり1Gのデータを送ることができていたものが、1秒あたり20Gのデータを送ることができるようになったということになります。
「通信速度が従来の20倍」という数字だけを見ても超高速だということがイメージできますね。
超低遅延
5Gでは、通信の際の遅延が低くなります。そもそも通信の遅延がなぜ起こるかというと、通信速度に対してデータ量が多く渋滞状態になってしまったり、通信の距離が離れすぎているためです。
4Gでの遅延は0.01秒だったものが5Gでは0.001秒となるため、大幅に短縮され、ほとんどゼロに近い値になります。
通信のタイムラグが減るので、リアルタイム性のあるビデオ通話やライブ中継、オンラインゲームなどを今まで以上に快適に利用することができるように!
遅延がこれまでの1/10になるということは、あらゆるストレスから解放されるということでもありますね。
多数のデバイスで同時接続が可能
5Gでは、IoT機器による接続が増えるのではないかと言われています。
5Gでは、一度に多数のデバイスで接続が可能になります。
4Gの場合、ライブやイベントなどで多くの人が集まる場所では、多くのユーザーが通信しようとするため、接続しきれずに通信できなくなることがありました。5Gではそのようなことが起こりにくくなります。
5Gでできるようになったこと
4Kや8Kの高精細な映像を見ることができる
5Gは4Gに比べて通信速度が20倍になるため、4Gでは不可能だった4Kや8Kなどのより高精細な映像を楽しむことができます。
データ量が無制限になる
5Gではデータ通信速度が高速になり、さらに多接続が可能であるため、データ量が無制限になるということが考えられます。
データ量が無制限となれば、ゲームや動画再生などの通信容量が大きいものでも通信制限を気にせずに利用することができそうです。
迫力ある映像を楽しめる
ライブ会場やスタジアムでは、「スタジアムエンターテインメント」というサービスがあり、会場内に設置された複数のカメラで映された迫力のある映像を楽しむことができます。
会場内の好きな角度のカメラが映すリアルタイムの映像を、iPhoneやiPadから高画質でほぼ遅延なく観ることができるため、自身が実際に会場内にいるような感覚を味わうことができるようになります。
5Gの対応エリア
5Gは、大手通信会社において2019年秋ごろから試験運用を開始しており、2020年3月末から商用サービスを開始しました。これは、2020年のオリンピックに間に合わせるためのスケジュールと考えられます。
5G対応製品は既に販売が始まっているものの、5G通信を利用できるエリアは限定されています。5Gでは1つの基地局がカバーできる範囲が狭く、多くの基地局が必要です。
基地局の設置は都市部から進められており、全国的に普及するにはまだ数年かかると考えておいた方がいいかもしれません。
大手通信キャリアは、5Gの人口カバー率を以下の目標で進めています。
5Gの周波数帯割当はすでに完了しているとのことで、大手通信会社4社(KDDI、NTTドコモ、ソフトバンク、楽天モバイル)では5Gの実装がほぼ確定していると考えていいでしょう。
まとめ
今回は、次世代移動通信「5G」についてご紹介しました。
5Gの超高速通信・超低遅延・多接続という特徴は、今後も進化し続けるであろうインターネット社会で大いに活躍してくれるでしょう。
全国的な5Gサービスの普及はもう少し先になりますが、より快適にiPhoneを利用できると考えると、楽しみですね。